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ツバメの子は

ツバメの子は_c0340785_15271217.jpg
http://ficskokoro.blogzine.jp/nog/2007/07/post_e08a.html
http://ficskokoro.blogzine.jp/nog/2007/07/post_ad73.html

傷ついたツバメの子を保護したのが7月2日でした。
その日のうちに我家の愛犬がお世話になっている獣医さんを訪ねました。
応急処置としてケガをしている箇所に抗生剤を塗ってもらいワーム(虫)を調達しました。
その日と翌日はワームを与えて様子を見ました。
しかしいろいろ調べているうちにツバメの保護はとても難しいことがわかりました。
日本野鳥の会のHPには「野鳥のヒナに手を出さないで」という広告がありました。
もし保護した場合は各都道府県の鳥獣保護担当課へ相談するように記されていました。
交流ブログの森の音さんのアドバイスもあり4日の午前中に県の担当課へ相談してみました。
事情を一通り話した結果、鳥獣保護の指定獣医さんを紹介されました。
早速指定の獣医さんを訪ねたところ、ツバメの子は左の羽を骨折していることが判明しました。
治療は左の羽を固定するテーピングでした。
治癒するまで3週間くらいかかると言われました。
3週間もの長い間、テーピングの固定は可哀そうだと思いましたが従うしかありませんでした。
しかしテーピングはかなりうっとうしい様で四六時中バタバタしていました。
結局6日の朝、ツバメの子は硬く冷たくなって息絶えていました。
おそらく身動きできないストレスが原因になったと思われます。

細君と私はその姿に思わず涙が込み上げましたが同時に深い罪の意識を感じました。
何故ならこの4日間にツバメの子の鳴く声を聞きつけて親鳥が我家の軒まで毎日来ていたのです。
保護したつもりの私達がこの親子を実は引き離してしまったのです。
ケガをしているとはいえ手を出してはいけなかったのです。
それが自然の摂理なのだと理解できたのはこの4日間の体験からでした。
仮に骨折が治り飛べるようになっても餌である虫を捕獲する技術を教えなければ自然界で生きていくことはできないということも後から知りました。
小さな生き物とはいえ生命の尊さは痛いほどわかっていましたが人間の勝手な思いだけではどうにもならないということも身にしみました。
きびしい自然界で生きていくことの条理はそれぞれの分野で決まっていることなのですね。
愚かな自分達を恥じました。

短い間でしたがツバメの子に「ツンちゃん」と名前をつけていました。
6日の朝、ツンちゃんを庭の一番よさそうな場所に弔いました。
ツンちゃんの左羽を固定していたテーピングを静かに剥がしながら天国への羽ばたきを祈りました。
「さあ好きなところへ飛んで行くんだよ」














Commented by 森の音 at 2007-07-11 22:38 x
なんと言ってよいのか・・・

しかし、
もし傷ついたツンちゃんをそのまま放って置いていたとしても、
見過ごしたと言う罪の意識はもっと強かったかもしれません。
トムノグさんは、その時とり得る、
最善の方策をとられたのだと私は思います。

今頃天国へ向かって羽ばたいているツンちゃんは、
きっとこう思っていると信じて止みません。

「ありがとう。トムノグさん一家」

Commented by トムノグ at 2007-07-12 18:16 x
森の音さん、ありがとうございます。
そうおっしゃっていただけると救われる思いです。
今回のことで自然の摂理は大変きびしいものと認識しました。
ツバメの親子を引き離してしまった事実は取り返しがつかず悔やんでいます。
あの時、そっと近くの草むらに放してやれば親がやって来て自然の流れがあったでしょう。
仮にそれで早く逝ってしまってもあるいは外敵に襲われてもそれが自然の摂理だったのだと思います。
傷ついたツバメを見たら可哀そうと大抵思いますがドライな見方をすれば自然界を無視した人間のおごりなのかもしれません。

つんちゃんには可哀そうなことをしましたが家族ですごい勉強をしました。「つんちゃん、ごめんね」

Commented by 満月 at 2007-07-12 22:58 x
そうですか・・・
なんだかいろいろ考えさせられる出来事ですね。今目の前にある傷ついた命、というのはそうそう見逃せるものではないと思います。人間のエゴなのかもしれませんが、難しいですね。

Commented by PISCES at 2007-07-13 01:17 x
それは残念でしたね。
うちの娘も、スズメの件では、かなりショックを受けていましたから、つんちゃんは、すっかり良くなって無事巣立ってくれればいいなと、思っていました。
でも、トムノグさんご一家のやさしいお気持ちは、きっとつんちゃんにもちゃ~んと通じていると思いますよ。

Commented by トムノグ at 2007-07-15 15:12 x
満月さん
小さな命を救おうと思う気持ちと迫られるきびしい状況に右往左往した結果、残るは空しい現実。
自然界からは何もできやしないのに手を出すからと言われそうです。

Commented by トムノグ at 2007-07-15 15:15 x
PISCES さん
お嬢さんの気持ちは痛いほどわかります。
野生動物を人工的に飼育できても自然界に決してプラスにならないことがよくわかりました。
つんちゃんが教えてくれたことは本当に尊いことです。

by kokoro-tomnog2005 | 2007-07-11 17:45 | コーヒーブレイク | Comments(6)

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