心のささえ

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今日、都内のお客様で80歳代の男性宅を訪ねた。
もう20年来のおつき合いで毎年この時期にお会いできるのを楽しみにしている。
男性は現役時代は社員数百人規模の会社の社長をやっていた人だが大変穏やかで紳士で愛妻家である。
私はその人柄に知り合った頃から尊敬している。

今日は玄関で顔を合わせた際に少々元気の無い様子だったので嫌な予感がした。
仕事上の手続きをすませ雑談に入った。
私は昨年来、入院している奥様の様子を何気なく尋ねた。
すると突然下を向いてしまい嗚咽し始めてしまった。
私は驚きしばらくどうして良いかわからず声をかけられなかった。
数分して男性は「妻はこの10月に旅立ちました・・・」と言われた。
奥様は79歳で長年パーキンソンを患われていた。
ここ数年はほとんど寝たきりであった。
男手で介護は大変であったろうに、それでも生きていて欲しかったと心の底から言われた。

心のささえを失った男性は
「明日のことはわからない。」
と私に向かって静かに言われた。
そして毎年ご自宅の庭になる柿を二つくださった。
「妻が好きだった柿です。食べてください。」

帰り道、無性に悲しく涙がこぼれた。


Commented by ムーンライト at 2009-11-26 10:06 x
なんと言ったらいいか私にも分かりません。
余分なことを書かない方がいいのだろうとも思いました。
でも、何か書きたく・・・。


この奥様は幸せだったと思います。
ご病気は辛かったでしょうけれど、ご夫婦お二人の間には
密度の濃い時間が流れていたことでしょう。
この社長さんも幸せな方です。
こんなにも失って辛く悲しい奥様と暮らせたのですから。


そよいちさん(そときちさん改め)の愛犬が亡くなりました。
悲しくて温かい文章なのでご紹介したいと思います。
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この奥様のご冥福を私も心からお祈り申し上げます。

Commented by トムノグ at 2009-11-26 16:28 x
ムーンライトさん

コメントありがとうございます。
そうですね、うらやましい夫婦のカタチです。
奥様は明朗でご主人は物静かな紳士でした。
理想のカップルだったと思います。
今は寂しくて悲しくてしょうがないようです。

ナナちゃんの記事読みました。
こちらも寂しいお話しですね。


by kokoro-tomnog2005 | 2009-11-25 18:50 | 人の生き方 | Comments(2)

日々のことをお気軽に綴っています。(トムノグ)


by トムノグ