ジャズを聴くということは
2010年 02月 25日
「ジャズは、それぞれが個性的なミュージシャンたちの“演奏”を聴く音楽である」とこの入門書には記されている。
これはジャズの本質に迫った鋭い答えらしい。
他のジャンルの音楽はこの言い方には収まりきらない要素を含んでいる。
例えばクラシック音楽は、作曲家の作品を聴くという部分がある。
要は演奏者だけが音楽の主人公ではないというのだ。
ところがジャズは演奏者が「自分だけの演奏」に心がけ、そのための素材としてさまざまな曲を利用するという。
その点がおそらくジャズの十分すぎる魅力なのであろう。
ジャズ関連の本は専門的すぎて読みにくいものが多いが、この入門書はとてもわかりやすく体系的に解説されている。
ジャズの歴史、楽器とその編成、ジャズジャイアンツ列伝、名盤、スタンダード、ヴォーカル、現状、専門用語など。
著者はジャズ喫茶「四谷・いーぐる」の店主でジャズを聴くという側のプロ中のプロだ。
だから核心を得ている。
この本を読破しジャズを聴く構えが備わったらそれこそジャズの本質に迫ることができるのであろう。
ジャズって奥が深い。
アメリカという国はあまり好きではないがジャズはすごく心地良い。
[E:flair]