絵を見るのに多くの言葉はいらない
2017年 02月 09日
別府貫一郎(1900~1992)
個人コレクション
1968年のナポリの一風景だ。
画家がどういう思いで描いたのだろうか。
じっ~と見ながら勝手な想像をする。
手前の重厚な建物と奥に見える半島が心をくすぐる。
そう、こんな風に単純に見るのが気楽でいい。
ここに作者の略歴や生き様や絵の技巧など多くの説明が入ると絵の見方が変わってしまう。
見る側の好意や偏見が入り混じる。
学芸員や画商は仕事だからいろいろな味付けをしなければならない。
しかしそれは先人たちの評価を基礎にした資料などから得た知識だから聞いていてもおもしろくない。
コレクターの中にもやたらと薀蓄を語りたがる人がいる。
じゃあ、その絵のどこがいいのと聞きたい。
あなたの感性はどれくらいなのか。
絵を見るのに多くの言葉はいらないと思うが。