希少:古沢岩美美術館月報
2013年 03月 12日
画家・古沢岩美(1912−2000)の美術館が開館したのは1975年(昭和50年)である。
熱心な支援者だった当時の東洋信販・社長の大谷昭雄が山梨県の富士を望めるリゾート地に建設したものだ。
作品も相当な数だったらしい。
記念して作られた美術館カタログには油彩74点、水彩5点、デッサン18点、版画34点、陶磁器16点の147点が掲載されている。
美術館は画家の集大成ともいえる殿堂だった。
しかし1981年(昭和56年)に東洋信販が会社更生法を申請し破産。
その後、1989年には事実上の閉館となってしまった。
古沢ファンとしては痛恨の極みであるが大量の作品がどう散失してしまったのか気になるところである。
フォトの美術館月報99号は1983年10月に発行されたもの。
これら月報がいつまで発行されたか不明だが貴重な資料であることはいうまでもない。
先日、奇跡的に古書店で150部あまりを発見し身震いをした。
号毎に画家の紹介や他の美術批評記事が満載され充実している。
これだけの資料に再び出合うことはない。
手ごろな価格であったことも幸いして入手できた。
これらの資料から1975年に遡って画家の辿った道程をあらためて知りたいと思う。
希少な資料は時として作品以上の価値を持つことがある。
私も裸婦を描いています。
古沢岩美美術館の月報は、とても興味深いですね。
突然失礼致しました。