ある画家の静かなるスケッチ、反戦

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これは、私がコレクションするある画家のスケッチである。
画家は、第2次大戦中にシベリアに捕虜として抑留されていた。
辛く過酷な日々であった。

移送中の列車から手を出しているのが画家であるのかはわからない。しかし画家は、戦争の悲惨さを静かに訴える。

シベリアから帰還後、長く貧しい生活を経て、やがて職業画家として脚光を浴び作品は売れまくる。
生活のために売る作品は、万人が好む欧州風景や静物画であったが。
じっと耐えて、職業画家となるまでにこの貴重なシベリア抑留生活の一部をスケッチに残していた。
もちろんこれら作品は世に出てはいない。画家はできればどこかで公開したかったかもしれない。

温厚で明朗な性格の画家であったが、辛く過酷なあの日々を忘れなかった。そしてその悲惨さを二度と繰り返してはならないと願っていたようだ。他のスケッチからもその様子が手に取るようにわかる。

画家はもう他界しているが今年生誕100年を迎えた。
我が国が危うい道に進みそうな今、機会をみて画家の魂を感じる別の作品も紹介したい。
それほど重要な意味を持つ画家のスケッチである。





by kokoro-tomnog2005 | 2018-06-04 18:03 | お~い ニッポン | Comments(0)

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